2014.05.15


2014年515日号

中国電力、管内の太陽光と風力発電の導入状況を取りまとめ
 中国電力は、管内の太陽光発電と風力発電の導入実績を取りまとめ発表した。
 それによると、2013年度末の太陽光発電の導入は、契約件数が154万件で導入量は117万5000kW。買い取り電力量は年間7億8000万kWhで、電力の購入額は320億2千万円となっている。風力発電は、契約件数が29件で導入量は30万1千kW。買い取り電力量は4億2千万kWで、購入額は85億4千万円だった。
 風力発電は、いずれも固定価格買い取り制度発足前の案件で、固定価格買い取り制度開始後の新規に導入された契約案件はまだない。
 太陽光発電については、2013年度1年間に3万1千件・61万3千kWが新たに導入され、導入量は2倍以上に増えた。


静岡ガスが電力小売り事業に参入
 静岡ガスは、総合エネルギー事業を推進する一環として電力事業に参入すると発表した。
 地域の地場産業である製紙会社の持つ自家発電設備の余剰電力や再生可能エネルギーなどの地域資源を活用して、静岡ガスが新たにガスコージェネレーションシステムを導入して必要な電力を確保していく。発電事業を行う新会社を設立して、2016年をメドに、県東部地域から電力の供給を開始する。
 静岡ガスは、東日本大震災を契機に、静岡県が呼びかけて発足した「分散型エネルギーシステム協議会」を通じて富士市や富士宮市をモデル地区とするエネルギーの地産地消型のエネルギー供給について検討を進めてきたが、こうした地域の要請や国の分散型システムの推進方針などを踏まえ、天然ガスインフラを基盤とする電力供給を目指して電力事業への参入を決めた。


神鋼環境ソリューション、福井でバイオガス発電事業 地域の間伐材などをガス化
 神鋼環境ソリューションは、福井県大野市で木質バイオマスガス化発電事業を開始すると発表した。林野庁、福井県、大野市からの支援を受け、県内の森林組合などと協力して、福井県内で発生する森林間伐材や一般木材などを燃料として発電を行い、固定価格買い取り制度による売電事業を行う。発電所の運営は、現地に発電事業を行う特定目的会社を設立して実施する。
 燃料となる木質バイオマスは、発電事業会社と県内森林組合、チップ加工業者等により「福井県木質バイオマス燃料安定供給協議会」を立ち上げ、地元の間駅事業者の協力体制を構築して燃料調達の調整や管理を行う。協議会には、福井県、大野市、国有林管理機関もオブザーバーとして参画し、安定供給のための支援を行う体制を構築する。
 バイオマス発電所では、県内の森林組合やその他民間業者より、年間約7〜8万トンの燃料を購入する予定。
 神鋼環境ソリューションは、一般廃棄物処理分野において豊富な実績がある流動床式ガス化燃焼技術を採用し、高効率で安定した発電を実現する6千kW級の発電装置を設置して、売電事業の規模としては約5千kW規模とする計画。


ガス事業の自由化議論進む
 経済産業省は、5月2日に、ガス事業の自由化について検討している小委員会の2回目の会合を開き、導管事業のあり方などについて議論した。
 経産省では、電力のシステム改革と併せてガス事業についても自由化する方向で制度改革を進めていく方針で、小委員会では、自由化の是非ではなく自由化後のガス事業のあり方についての具体的な姿を示す方向で議論が進められている。
 自由化議論では、電力と同様の全面自由化が目指されており、前回までの検討で、事業類型としては、現在、一般ガス事業、ガス導管事業、大口ガス事業に分かれているものを「小売り事業」と「導管事業」の2つに整理されることになった。
 2日の委員会では、導管事業について整理が行われ、新たな導管事業については許可制とすることや託送料金などの供給約款については国の認可制とすること、値下げを行う場合は認可の必要はなく届け出制とすることなどを決めた。また、同時同量制度や2重導管規制についても議論されたが、次回以降も引き続き議論されることになった。同時同量制度は、現行制度では、1時間当たり上下10%以内に合わせる「1時間同時同量」と計画地による簡易な同時同量が認められているが、新規参入事業者である電力会社からは1日単位で同時同量を満たす緩和措置も要望されている。


その他の主な記事
・Jクレジット制度 初年度は50件を承認 約170万トンの削減効果
・ヤンマー ロシアに現地法人
・ZEエナジー、国内初のFIT対応型木質バイオマスガス化発電装置を受注
・帝国データバンク 新電力の実態を調査
・太陽光発電の補助金交付状況を集計
・経産省 LNGスポット取り引きの調査を開始
・柏の葉でスマートマイクログリッドが始動
・セブン&アイが非常用燃料基地
・GEが水素エネでフォーラムを開催
・京セラが決算発表会 メガソーラー後は不透明
・神戸製鋼 石炭火力を増設し発電事業を拡大
・ジャックス 函館市に60周年記念の太陽光発電所
・LOOOPがメガソーラーで自社発電所
・神鋼環境ソリューションが福井でバイオマス発電事業
・川崎重工業 ゴミ処理プラントを受注
・丸紅 8万kWのメガソーラーが運開
・NTTF 浜田市にメガソーラー
・三井住友 創エネと省エネを両立する建材一体型太陽光
・ソーラーフロンティア CISパネルが高発電実績
・リアルコム 仙台市でメガソーラー事業
・パナソニック HIT太陽電池セルが10億枚
・シャープ クラウドが他地区戦システムを発売
・山地ユナイテッド メガソーラー事業に参入
・ユーイ自然電力 和歌山と山口にメガソーラーを完成
・宮地エンジニアリングもメガソーラー事業
・東京ガス エネファーム販売が3万台に
・エナリストと双日建材が太陽光電力買取で協業
・東芝 EVバスのワイヤレス充電を実証
・パナソニックがLAN対応ユニット
・コージェネセンターが大阪でセミナー
・アジアの研究者の受け入れ先を募集
・28日から電設工業展
・SSKセミナー、海洋再生可能エネなど
・JPIセミナー、褐炭から水素など
・エネジーグリーンがセミナー
・環境省、CO2削減対策支援説明会   etc.

<インタビュー>
・下層発電所の普及を支援する日本IBM
 (日本アイ・ビー・エム株式会社 スマーター・シティー事業 スマートエネルギー ソリューション部長 川井秀之氏)
 スマートグリッド関連技術とは、いわば公益事業をITの導入でスマート化したものというイメージだろう。こうした中にあって、IBMは世界各地の公益事業にスマート化のソリューションを提供しており、我が国でも経済産業省が推進する北九州市での実証事業などに参画している。IBMのソリューションのうちでも、分散型エネルギーや再生可能エネルギーの効率的な利用の実現のために注目されているのが、仮想発電所(Virtual Power Plant=VPP)システムである。



燃料電池新聞の主な記事
・SOFCの現状と新たな展開
・海外ニュース
 -米北米トヨタ、強気のFCV販売見通し
 -現代自動車、EUのHyFIVEプロジェクトに75台のFCVを納車
 -米Plug Power、バックアップ燃料電池メーカーの米ReliOnを買収
 -米Plug Power、フォークリフトからトラック用APUの対象を拡大
 -米SRNLなど、水素貯蔵材料に水素化アルミニウム使用のマイクロ燃料電池を開発
 -独CEPなど、2015年までに50カ所の水素ステーション整備を断言
 -独Daimler、B-classEVの生産開始
 -英Ceres Power、日本企業などと家庭用燃料電池の開発で提携する見通し
 -現代自動車、2025年までに1万台以上のFCVを韓国で販売
 -米Sandiaなど、メタルハイドライドで水素貯蔵する燃料電池フォークリフト開発
 -米Plug Powerと韓Hyundai Hysco、合弁会社を設立し、アジア市場での販売展開
 -成層圏を飛行する飛行船「StratoBus」プロジェクトの紹介
 -米CTE、Metro Area Express (MAX)に燃料電池バスを納入
 -米SAFCell、軽量金属の製造技術を開発するコンソーシアム「ALMMII」に参加
 -米Maryland大学、グラフェンを利用し、9.5%の水素を貯蔵できる材料を開発
 -米UltraCell、高性能ポータブル燃料電池「BLADE Fuel Cell Power System」を開発
 -英Chesterfield Special Cylinders、50MPaの圧縮水素を運搬するチュ−ブトレーラーの納入開始
 -英AFC Energy、英Powerhouse Energy Group にアルカリ形燃料電池を始めて販売
 -カナダBallard、米United Technologiesが保有するPEFC燃料電池のIP資産を買収
 -米WATT Fuel Cell、チューブ型SOFC開発のPittsburgh Electric Enginesを買収
・燃料電池フラッシュニュース
 -福岡市、豊田通商など、2014年度からバイオ水素をFCVに供給する実証試験を開始
 -東邦ガス、愛知県日進市にオフサイト方式の水素ステーション建設
 -パナソニック、独ユビトリシティと低価格EV充電システムを開発
 -経済産業省、圧縮水素運送自動車用容器の技術基準を改正
 -岡山県 水島コンビナートの水素・オフガス相互利用図る
 -栃木県と長野・松本市、2015年度末までにFITを利用した燃料電池発電を開始
 -岩谷産業、周南市に液化水素ステーションを建設
 -阪急不動産、神戸市に全204戸にエネファーム(SOFC)設置のマンションを建設
 -西部ガス、2014年5月からマンション向け「エネファーム」の発売開始
 -経済産業省、2014年5月に新しい「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を策定
 -大手技研、独マキシメーターと合弁設立。液圧ポンプやガス昇圧機などの国内販売を強化
 -トヨタ、日産など4社、充電インフラ整備会社を共同で設立
 -新関西国際空港、燃料電池フォークリフトの実証試験を開始
 -水素エネルギー製品研究試験センター、大容量高圧水素タンクの試験設備の運用開始
 -北陸先端科学技術大学院大学など、水素イオン伝導性がナフィオンの5倍のポリイミド膜開発
 -北陸ガス、エネファームの2014年度販売目標は360台
 -経済産業省、圧縮水素スタンドの技術基準を改正
 -キッツ、水素ステーション向けに中・低圧ライン対応のバルブのラインアップ拡充
 -東京ガス、「エネファーム」の 累計販売台数3万台を達成
 -ポーライト、米社向けの金属セパレータの出荷を2015年1月から開始       etc.




シリーズ連載
世界を読む 65
 =IPCC第5次評価報告書で変わるもの=
 (本紙:本橋恵一)




コラム
・発電論評<再生可能エネルギーの評価に「節」化石効果も>
・青空<では「さわり」を紹介します>
・ちょっと一休<女房と一緒にスペイン旅行>
・ちょっと一言<電気工事会社が電力も売る?>


再生可能エネルギーの評価に「節」化石効果も【発電論評】

 再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始されて3年目を迎えようとしている。開始以来の設備認定量は3千万kWを遙かに超え、導入量も800万kWに迫っている。日本の特徴は、導入されているほとんどのものが太陽光発電だということだろう。
 太陽光発電だけが急増しているのは、それなりの理由がある。日照の良い場所に置くだけで静かに発電してくれること。設備のメンテナンスも容易で、導入してしまえば、家電製品並の感覚で運用できること。極端に言えば土地と資金が確保できれば誰でも発電に参加できるという手軽さと確実さが受けているのだといえる。
 思い起こせば、固定価格買取制度が始まるまでは、日本の太陽光発電は家庭用が7割以上を占めていた。家庭用なので維持管理に面倒な手間が掛からないということも追求され、家電製品並が実現した。こうした市場に育てられた太陽光発電は、固定価格買取制度によって、より規模の大きいメガソーラーなどに容易に展開することにつながったのだといえる。
 太陽光発電の導入が進むにつれ、制度に対する風当たりも強まってきている。その一つに電気料金の値上がりが続く要因になっているというものがある。最近の貿易赤字の原因として輸入燃料費が急増があげられ、原子力発電の代替として火力発電の稼働が増えているためだと説明される。その結果、同じ電気料金の値上がりの要因として固定価格買取制度による賦課金がやり玉に挙げられるという図式だ。
 しかしながら、化石燃料の増加と再生可能エネルギーの増加を同様に扱うのはどうか。再生可能エネルギーは、基本的には「国産エネルギー」であり、太陽光や、風力は発電のための燃料すら使用しない。発電量が増えるほど、化石燃料の使用量を削減しエネルギー資源の海外依存度が下がることにもつながるはずである。再生可能エネルギーの導入量は今はまだ少ないが、現在の年間数百億kWh程度の発電量でも、火力発電に置き換えるとどれほどの燃料の削減に結びついているのかということは、あまり話題にならない。でも、統計データが整理され、毎年その化石燃料の削減効果が確実に拡大していくことが目に見えるようにできれば、低炭素だけではない再生可能エネルギーの効用に新たな視点を加えることができるのではないか。
 最近ネガワットなる言葉も生まれ系統電力の削減が「節電効果」として評価される仕組みも整って来ている。同様に、化石燃料を削減を評価する「節化石効果」として導入し、再生可能エネルギーに加えて、化石燃料を高効率に利用するコージェネなども加えれば、今後、低炭素、高効率電源を使って発電事業に新規参入する事業者の動機付けにもなるのではないかと思われる。