2014年325日号

再可エネ認定量は3000万kW超に 導入量は704万kW
 経済産業省は、12月末の固定価格買い取り制度の基づく再生可能エネルギー発電設備の導入量と認定量を発表した。
 それによると、12月末までに運転を開始した導入量は累計で704万4千kWとなり、前月末に比べて59万1千kW増加した。このうち97.2%にあたる684万5千kWは太陽光発電が占めている。また、設備認定量の累計は3031万1千kWとなり、3千万kWを突破した。設備認定量は12月1カ月で234万2千kW増えた。太陽光発電設備は認定量の93.6%は太陽光発電で、12月1カ月で215万5千kWが新たに設備認定を受けた。
 太陽光発電以外の導入量は、風力が7万4千kW、12月1カ月の増加量は2千kW。バイオマス発電が11万9千kWで12月の増加量は1千kW。中小水力と地熱は12月に運転を開始した設備はゼロだった。
 また、太陽光発電以外の設備認定量も低調に推移している。風力発電の設備認定量は5万5千kW増の95万6千万kW、バイオマス発電は5千kW増の71万6千kW。中小水力発電は11万7千kW増の24万4千kW、地熱発電は8千kW増の1万3千kWとなり、4電源種をあわせても18万5千kWにとどまってしまっており、太陽光発電以外の再生可能エネルギー電源開発の停滞ぶりが一層明らかになってなってきている。


関西電力、子会社使い首都圏で4月からPPS事業
 関西電力は、グループ会社の関電エネルギーソリューション(Kenes)が4月1日から首都圏で電力の小売り事業を開始すると発表した。関電グループは首都圏で発電所を持たないため、当面は卸電力取引所や自家発余剰電力の買い取りなどにより電力を調達する。
 Kenesは、平成13年に関電ガス&コージェネレーションとして設立され、関西電力のグループ会社としてオンサイト型のエネルギーサービス事業やESCO事業、ガス・燃料油販売事業などを展開している。昨年9月にはPPS事業への参入手続きを行い、準備を進めていた。


新築戸建て住宅にエネファームを標準採用
 三井不動産レジデンシャルは、東京ガスのガス供給区域に建設する新築分譲戸建て住宅に家庭用燃料電池「エネファーム」を標準採用する。3月時点で設計を開始している一部の物件から順次適用していく。
 三井不動産レジデンシャルは、新築分譲戸建住宅を、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の東京ガスのガス供給区域内では年間約700〜800 戸供給しており、今後はその全ての分譲戸建住宅にエネファームを標準採用していく。現在の段階ですでに、東京都世田谷区砧で開発中の案件や、東京都国分寺市日吉町で開発中の案件など29 物件605 戸で採用することが決まっている。


日立、低風速域対応2MWダウンウィンド型風車 初号機が運開
 日立グループは、新潟県胎内市にある日立産機システムの中条事業所に、低風速域にも対応できる2千kWのダウンウインド型風力発電システムの初号機を採用した中条風力発電所を建設していたが、このほど完成し、4月から本格的な商用運転を開始する。発電所は、日立キャピタルと日立製作所の共同出資により設立した日立ウィンドパワーが運用し、発電事業を行う。
 開発した新型のダウンウインド型の2MW機は、風況のよい立地が減少している日本国内で新たな市場を開拓する機種として日立が開発したもので、従来機に比べローターの直径を6m大きくすることで、低風速域での発電量が増加できるようにした。中条風力発電所は、日立ウィンドパワーが保有する初の発電所となる。


その他の主な記事
・西部ガスも新型エネファーム
・スマメ配備計画を前倒し
・オージス総研 電力事業者向けの顧客管理サービス
・東京電力 スマメの入札結果
・ONEエネルギー 電気料金比較サイトを開設
・日立 英国でスマコミ実証事業
・東芝 欧州で家庭用燃料電池事業
・三井不動産 戸建て住宅にエネファームを標準装備
・大阪ガス 名古屋に石炭火力を新設 バイオマス混焼で
・四電工 観音寺市でもメガソーラー事業
・キューデンエコソル 佐世保メガソーラーが運開
・日立 新開発の2MW風車で風力発電事業 新潟で
・東芝 欧州で家庭用燃料電池事業
・ミライト 栃木でメガソーラー
・オリックスとJFEが共同でメガソーラー事業
・NTTF 3カ所でメガソーラーが完成
・西部ガス 6番目のメガソーラーが完成
・NEDO 再生可能エネ関連の実証事業を 4月に3件募集
・優良省エネ設備顕彰
・省エネ法説明会を追加開催
・地下街と温泉街のCO2削減調査
・熊本県 大津町のメガソーラーで協定
・佐賀県 小水力発電のQ&Aを作成
・東京都 2年連続でCO2を大幅削減
・Jクレジット 28件を認証   etc.

<インタビュー>
・エネルギーソリューションとSENEMSでスマートなまちづくり
(東京ガス 代表取締役副社長執行役員 エネルギーソリューション本部長 村木茂氏)
2020年に東京でオリンピックが開催されることが決定した。ここを一つの目標として、東京という都市を、高いエネルギー効率と災害対策を兼ね備えた、世界最先端のスマート都市として再開発していくことが望まれている。進行中の案件に加え、新たなニーズに対し、エネルギーインフラを提供する事業者として、東京ガスはどのように取り組むのか、村木氏にお話しをうかがった。




シリーズ連載
・エネルギーと世界経済の潮流(43)
 =世界のエネルギー情勢を震撼させるウクライナ=
 (和光大学経済経営学部教授 経済学科長 岩間剛一)

・日本の再生可能エネルギー事情 その11
 =続・再生エネ電力は、本当に不安定なのか=
 日本再生可能エネルギー総合研究所代表 北村和也




コラム
・発電論評<ダブル発電の再評価の仕組み>
・青空<便利なことは良いことだ!?>
・ちょっと一休<上西理事長と思い出話>
・一筆啓上<シェールガスは革命か?>


ダブル発電の再評価の仕組み【発電論評】

 ダブル発電という方式がある。複数の発電方式を組み合わせて、互いの欠点を補いあう。最も身近なのは住宅の屋根に乗る太陽光発電とエネファームやエコウィルなどの家庭用コージェネシステムを組み合わせるものだろう。太陽光発電と高効率のコージェネが組み合わされることで、太陽光発電の出力変動が補完でき、住宅内で安定した電力が使えるようにできる。さらに、電力自給力が高められることにより、系統電力への「依存度」が低減できる。近年省エネ法などでも認められるようになった「節電効果」である。
 太陽光発電は晴れた日の昼間、つまり電力使用量がピークとなる時間帯に最大の発電量が得られる。さらに、太陽光発電の出力変動や住宅内の電力負荷の状況にあわせてコージェネが調整運転されることで、安定した「余剰電力」を系統側に送り出すこともでき、ピーク電力の供給源としても力を発揮することもできる。
 こうした、優れた展を多く持つダブル発電であるが、決して正当な評価を受けているとはいえない。
 そのうちの一つに、固定価格買取制度におけるダブル発電の扱いがある。ダブル発電は買い取り電源の対象にはなっているが、価格は太陽光発電だけの場合より著しく低く抑えられている。この買い取り価格を低く押さえ込むという現状の仕組みが、ダブル発電にしないことを奨励する制度として機能してしまっているのではないか。再生可能エネルギーの設備認定データをみても、ダブル発電は住宅用太陽光発電のうちの6.8%でしかない。
 ダブル発電の買い取り価格を低く抑えるという仕組みは、実は現在の買い取り制度で初めて取り入れられたものではなく、以前のRPS法時代の余剰電力買い取り制度に遡る。この時期はまだ、系統電力の依存度を引き下げ、ピーク電力を抑制することを「節電」効果として認めるという考え方そのものが存在せず、ダブル発電は、太陽光発電の発電量が増えるわけではないので、コージェネを運転することによる余剰電力の増加分を「押し上げ効果」として、それを買い取り量から「取り除く」仕組みとして割り引いた価格設定がされたものだった。
 しかしながら、時代は変わり、電力系統の安定化のためにピーク電力を抑制するために、様々な工夫や仕組みが導入され、「節電」取り引も行われるようになっている。
 ダブル発電についても、系統により優しい電力供給が行える仕組みとして、余剰電力の買い取り価格の「割り引き」を廃止するとか、出力変動の平滑化や節電効果を評価して、ダブル発電の発電コストに見合った買い取り枠を新たに設けるなどの方策が考えられてもよいのではないか。