2014年35日号

再可エネ導入量は645万kWに 認定量は2800万kW
 資源エネルギー庁は、2013年11月末の再生可能エネルギーの設備導入量と認定量を発表した。導入量は累計で約645万3千kWとなり、前月末と比べて約60万1千kW増えた。導入量のうち、97.0%にあたる625万8千kWは太陽光発電で占められており、それ以外ではバイオマスの11万8千kWが目立つ程度。風力発電は2013年度4月以降の導入量とほぼ停止状態にある。
 一方、設備認定の状況は2796万9千kWに達し、こちらも太陽光発電を中心に急拡大の勢いが継続している。
 太陽光発電の設備認定量は制度開始依頼の累計が2622.6万kWと11月1カ月だけで約170万kW増加した。10月にも127万kWの設備認定量があったことも勘案すると、年度内にも3千万kWの認定量を超えることは確実とみられる。


電気事業法改正案が閣議決定 電力システム改革第2段階へ
 電力の小売り全面自由化やライセンス制の導入などを内容とする電力システム改革第2弾となる電気事業法の改正案が閣議決定された。今通常国会での成立が見込まれている。@電気の小売業への参入規制(地域独占)の撤廃A電気事業を見直し、発電・送配電・小売の事業区分に応じたライセンス制を導入することや、事業分割されることになる送配電事業に対する新たな規制義務などを盛り込んでいる。
 また、電気事業法の改正に伴って再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を見直し、買い取り義務者が一般電気事業者から電力の小売り事業者に変更される。


エネルギー基本計画、政府原案を公表
 新たなエネルギー基本計画の政府原案がまとまり公表された。昨年末に取りまとめられた総合資源エネルギー調査会の「意見」をもとに、政府の関係閣僚会議や与党内での検討結果を踏まえて政府原案として取りまとめられた。原子力発電の停止による火力発電への依存度が急激に高まっていることで貿易収支が大幅に赤字化していることなどを危機として捉え、原子力発電を安全の確保を前提に依存度を下げながら運転することや、再生可能エネルギー、分散型エネルギーの拡大、電力・ガスシステムの改革などにより市場競争を実現し、低コストで高効率なエネルギー利用社会の実現を描いている。今後さらに、与党などの意見を聞き年度内に新たなエネルギー基本計画として閣議決定される。

太陽光発電国内出荷量 第3四半期モジュールは204万kW
 太陽光発電協会は、太陽光発電のセル・モジュールの2013年度第3四半期の出荷状況をまとめた。国内で出荷実績のあるセル・モジュールメーカー41社にアンケート調査し、回答のあった40社の調査結果を取りまとめた。
 第3四半期の国内向けのモジュール出荷量は、204万2703kWで、前年同期比103.6%増と前年度の2倍の出荷量となり市場の急拡大が継続中。海外向けの輸出は2万362kWにとどまっており、市場はほぼ国内向け一色という様相。また、韓国や中国などからの輸入品の拡大もますます勢いを付けており、日本企業のセル国内生産品は約35万kW程度に過ぎず、モジュールの国内生産品も91万5718kWにとどまるなど、太陽光発電モジュールの国内シェアは輸入品が大勢を占めるようになっている。


その他の主な記事
・調達価格委で買い取り価格を検討
・買取制度見直しWG 回避可能原価は火力平均の方向
・自然エネ財団がシンポ
・PV展や燃料電池展、スマートエネウイーク開く
・豊田通商 DMFCを国内市場向けに販売
・双日グループが中国パネルメーカーと提携
・キューデンエコソル メガソーラーでオンサイト発電サービス
・ヨネックス 小型風力発電のブレードを開発 販売
・三菱重工、薩摩川内市のシャトルバス事業にリチウムイオン電池バス
・カナディアンソーラー ユーラスのソーラーパークにパネルを提供
・三菱電機 小名浜の太陽光発電設備工事を受注
・パナソニック 住宅用蓄電池を40万円で発売
・KDDI 3カ所目のメガソーラーも運開
・エネアドがマレーシアでエネルギーサービス 合弁で
・関西電力など 未処理下水熱をヒートポンプ
・神戸製鋼 水素ステーションをパッケージ化
・大阪ガス GHPで小規模ビルのエネルギー自律システムを提供
・日鉄住金 水素ステーション建設事業に参入 米ベンチャーと提携
・再可エネ地域モデル事業でセミナー
・環境省、CO2排出抑制基金に94億円
・省エネ革新プログラム1次公募を開始
・地域温暖化防止活動補助、26年度は2億8千万円
・東電のパワーグリッド戦略など、3月のSSKセミナー
・天然ガス調達やFCVなど、3月のJPIセミナー   etc.

<インタビュー>
・自家発電設備の社会的役割の拡大と高付加価値化
(日本内燃力発電設備協会 会長 森 信昭氏)
 
東日本大震災から3年がたとうとしている現在、自家用発電設備の社会的役割は、確実に増したといえるだろう。災害対策として、非常用自家発電設備の必要性が再認識されるだけではなく、電力需給ひっ迫に対応した設備としても注目されている。さらに、国土強靭化法に基づいて、BCP(事業継続計画)対応のため、自家用発電機のニーズはさらに高まっている。こうした状況を受けて、日本内燃力発電設備協会(内発協)の森会長に、今後の自家発電設備について、話を伺った。




シリーズ連載
・グリーン革命へのコンセプト・ノート
 =環境構造改革(50)「双方向回転型風力発電」への期待 =
 竹内恒夫/名古屋大学大学院 環境学研究科教授

・2020年のエネルギー市場 その8
 =総合エネルギー事業者の登場 =
 井熊 均/日本総合研究所 創発戦略センター所長






コラム
・発電論評<電力自由化と再可エネとコージェネ>
・プリズム<賛否うず巻くエネ基本計画>
・青空<3月末の為替相場が生命線>
・ちょっと一休<富沢さんの退職記念パーティ>




電力自由化と再可エネとコージェネ【発電論評】

 電力システム改革を第2段階に進める電気事業法の改正案がまとまり今通常国会で成立が目指される。改正によって10電力会社の独占供給と供給義務が撤廃され、電力の小売り事業への参入規制がなくなる。電力事業は発電事業、送配電事業、小売り事業に3分割したライセンス制が導入される。電力の小売り事業が家庭用も含めて自由化されることで、誰もが自由に発電し、発電した電力を販売することができるようになる。需要家は、購入する電力会社を自由に選択でき、最も気に入ったサービスメニューを提供してくれる事業者を選べるようになるという図式が描かれている。
 さて、電力の小売り全面自由化によって何が変わるのか。電力市場では何が競争要素になるのかということを考えることでその答えが導き出せる。
 市場競争の最大の要素はやはり価格だ。系統を通じて供給される電力は、基本的には同じ品質の電気が供給されることになるので、競争はもっぱら価格で行われることになる。ところが、供給される電力は今のところ発電の手段が限られてしまっているので、価格面での競争が難しいということで、現在は、電力だけではなく、電力以外のガス事業や通信事業も巻き込んだ総合エネルギーサービスとしての競争が起きるのだと考えられている。
 しかし、それだけでは、電力の市場競争が活性化したということにはならない。電力販売面での差別化ということになると、電源ごとに電力を販売するということが考えられ、そうした中では、エネルギー資源を海外に頼らず、エネルギーコストの安価な自然エネルギーも活用できる再生可能エネルギー電源を如何にサービスに盛り込むのかという競争が考えられている。
 当面、再生可能エネルギー電力は固定価格買取制度に支えられることになるので、電力の小売り事業者の調達コストは火力電源と同等かそれ以下となることが期待できる。つまり、再生可能エネルギー電力は、自由化された電力市場の中では十分すぎる競争力があることになり、事業者間で奪い合いになる可能性がある。しかしながら、再生可能エネルギーの最大の問題である出力変動対策が必要となるが、その手段としてコージェネレーションの出番がある。
 コージェネは、相変わらず、燃料費の高騰により、市場が拡大できないでいる。こうした中で、コージェネの新たな活用策として、再生可能エネルギー電源と組み合わせるのに最もふさわしい電源の一つであるという認識を広げていく必要がある。コージェネを自由化市場の中で活用するために、新たな利用モデルを様々に提案し、その実現に必要な支援策や活用策を考えてみる必要がある。