2006年125日号

自家発が競争圧力に−産構審小委が電力市場の競争状況を評価
 自由化された電力市場の競争評価について調査検討を行っていた産業構造審議会新成長政策部会の競争環境整備小委員会(委員長糸田省吾東京経済大学教授)が検討結果を「電力市場の競争評価」として取りまとめた。昨年7月から小委員会の元にエネルギーワーキンググループ(座長・鶴田俊正専修大学教授)を設け、電力自由化市場における市場競争の進捗状況などについて調査し、まとめた報告書をもとに小委員会が提言としてまとめた。
 それによると、平成16年度には新規参入者のシェアは自由化市場全体の2%にとどまっており、北海道、東北、北陸地区では新規参入が行われていないが、特高業務用需要に限ると、約20%のシェアを獲得するなど、特定の地域、需要家に偏っていること。自由化以降、電力料金は全ての区分で低下しており、「電力市場では一般電気事業者と新規参入者で構成される電気事業者間の市場シェアだけでは測れない潜在的な競争圧力が存在し、電力料金引き下げの推進力になっている」と一定の評価を下している。
内外価格差については料金の低廉の効果で一定の効果を認め、国内の他の公共料金との比較でも電力料金の下落傾向は顕著であると評価している。さらに、一般電気事業者の財務状況も値幅の縮小傾向が見られ、競争が行われている可能性があると評価、自由化の目的は一定程度果たされている点を評価した内容となっている。
 また、市場シェア以外の評価軸として供給サイドでは 1.新規参入者の潜在的な競争圧力 2.自家発電設備の競争圧力 3.他の地域からの競争圧力。また需要サイドの競争圧力として 4.需要家の電気事業者の比較検討 5.電力調達方法の工夫 6.将来の電気事業者の切り替えの可能性を提示。特に、自家発電設備については、自由化以降、余剰電力を生む電源コージェネなども出現し、PPSへの余剰電力の販売などで電源確保の一翼を担うとともに安価な自家発電源が電力会社にとっての料金引き下げの競争圧力になっているとして2重の評価を与え、結果的に自家発の競争圧力によって自由化市場での電力料金が引き下げられたことにつながったとの評価を示している 。


NEDOが排出権クレジット取得機関に
 京都メカニズムを利用してCO2排出権の取得を行う国内制度の設計を行っている経済産業省と環境省は、NEDOをクレジット取得機関として位置づけ、両省合計で122億円分(上限額)のクレジット取得業務委託契約を締結、06年度執行分として54億円を確保する。経済産業省が1月17日に開催した産業構造審議会の第12回市場メカニズム専門委員会で制度の概要を説明し、了承された。
 京都メカニズムによるCO2排出クレジットの取得は政府間の取引であることが必要であり、民間事業者などが途上国で行うCDM事業などによる排出権クレジットを国が買い取る仕組みを作る必要がある。経済産業省と環境省はこうした日本のクレジット取得制度の設立に向けて協議を行っていたが、従来から海外でのCDM/JI事業に関する可能性調査や事業への補助等の実施などで実績のあるNEDOを日本のクレジット取得機関として位置づけ、業務委託契約を結ぶとともに必要な予算措置を講じ業務を委託することを骨子としたクレジット取得制度を構築することで合意した。
 クレジットの取得にあたっては、1.NEDOが原則として公募でクレジット取得事業の提案を受け、購入契約を締結する 2.契約締結時に一定額の前払い金を支払うことができる 3.クレジット引き渡し時に残金を支払うというもので、06年度予算に54億円を確保する。取得目標量は、06年度から13年度までの8年間の総計で、基準年の総排出量の1・6%に相当する1億トン(CO2相当)の取得を計画する。取得の対象とするのは12年度までの削減事業を通じて生じるCDM/JIを通じて発行されるクレジットなどで、森林クレジットや原子力CDMは当面取得の対象としない。

◇制度の概要
●経済産業省と環境省は、NEDOにクレジットの取得を委託し、06年度の政府予算案では、両省合計で122億円のクレジット取得業務委託契約を締結し、そのうち18年度に約54億円を実際に支払えるよう、必要な予算を確保する。
(1)政府からNEDOへのクレジット取得業務の委託
1. 政府は、国庫債務負担行為の範囲内(06年度の限度額122億円)におけるNEDOとクレジット取得業務の委託契約を締結し、その一部として平成18年度にNEDOに対して54億円を支払う
2. 政府は、クレジット購入費用の相当額の残余金額をNEDOに支払う
(2)NEDOによるクレジット取得業務の実施
1. NEDOは原則として公募を実施し、提案者とクレジット購入契約を締結する
2.NEDOは契約締結時に、案件の内容に応じて一定額の前払い金をクレジット購入契約締結者に支払うことができる
3. NEDOは07年度以降の残りのクレジット代金に関して、クレジットの引き渡し時に、その対価を支払う

◇クレジット取得の全体像
●クレジットの購入形態については、複数の手法を組み合わせて必要なクレジット量を効果的に取得することが重要。この観点から複数の方法により適切なポートフェリオを組むことが必要となる
●実施機関であるNEDOは、以下の方法により、クレジットを取得することを想定している
(1)プロジェクト事業者としての直接取得
・プロジェクトに参加することにより、国連CDM理事会から直接クレジット(CER)の発行を受ける
(2)プロジェクト事業者からの購入契約
・プロジェクトから生じるクレジットをプロジェクト事業者等を通じて取得する
(3)流通しているクレジットの取得
・現物クレジットの保有者からクレジットを取得することを想定

◇対象クレジットの考え方
●京都議定書の確実かつ費用効果的な達成と地球温暖化防止への国際貢献の観点から途上国の持続可能な開発の支援のため、京都メカニズムを適切に活用する。目標取得量は06年度から13年度の8年間の総計で1億トン−CO2(基準年総排出量の1・6%に相当)とする
●京都メカニズムの活用を通じて、発展途上国等において温暖化効果ガスの排出を削減するプロジェクトを実施することは、我が国の優れた省エネルギー技術等を通じて、地球規模での排出削減に貢献する意義を有する。このため、12年度までの温室効果ガス削減事業から生じるクレジットであるCER、ERUに加え、AAUのうちJIの早期実施及びプロジェクトタイプ等のGISとして実施されるものを対象とする
●CERについては、京都議定書加盟国会議決定で将来に他のクレジットで補填する義務がある森林クレジット(t−CER、l−CER)は、当面取得の対象としないこととする。
●マラケシュ合意において、目標達成に原子力施設から生じたクレジットを使用することを差し控えることとされていることから、原子力CDMは当面取得の対象としない

*京都議定書上のクレジットの種類
1. AAU・・議定書上の排出削減約束を負う付属書T国の初期割当量に相当するクレジット
2.RMU・・吸収源活動(シンク)により発行されるクレジット
3. ERU・・共同実施(JI)を通じて発行されるクレジット。08年以降に獲得可能
4.CER・・クリーン開発メカニズム(CDM)を通じて発行されるクレジット。00年以降のプロジェクトについて獲得可能

*森林クレジットの類型
●短期クレジット(t−CER)・・クレジットを発行した約束期間のみ使用可能。クレジットは検証・認証時点の絶対値に対して発行。クレジットを発行した約束期間の次の約束期間末までに補填する必要がある。補填に使用できるクレジットは、AAU、ERU、CER、RMU、t−CER
●長期クレジット(l−CER)・・クレジットを発行した約束期間のみ使用可能。クレジットは前回検証・認証時点からの変化分に対してのみ発行(炭素蓄積が前回認証時より減少した場合は補填する必要がある)。クレジット期間(最長60年)の最終日までに補填する必要がある。補填に使用できるクレジットは、AAU、ERU、CER、RMU、(条件付きl−CER)

*早期実施JIプロジェクトから生じるクレジットの扱い
●JIプロジェクトの対象となるのは、00年以降に開始されたプロジェクト(COP/MOP決定)
●但し、JIプロジェクトとしてクレジット(ERU)を発行できるのは、08年以降のみ(同)
●08年よりも早期に実施されたJIプロジェクトについては、そのGHG削減分を第一約束期間中にAAUにより移転(京都議定書第17条に基づく排出量取引)することが一般的
●早期実施JIプロジェクトから生ずる07年以前の削減分の扱いについては、京都議定書も関連決定上も、明示的な規定がないものの、欧州諸国はJIホスト国とMOUを締結し、08年以降に排出量取引によりAAUを移転することに合意している
●我が国もルーマニアと05年6月に、ブルガリアと05年12月にJIに関する協力文書を締結し、早期実施JIプロジェクトから生ずるクレジットの扱いについて同様の規定に合意している
(市場メカニズム専門委員会配付資料による)


石油連盟がバイオガソリンを導入へ、ETBEを添加
 石油連盟は、ガソリンにバイオエタノールを混合した新ガソリンを10年度を目標に導入する方針を決めた。ガソリン需要量の20%に相当する量をバイオエタノールと石油系ガスを合成して作るETBEを7%混合して製造する。
 
大気環境に悪影響がないことや車の安全性や実用性を損なわないなどの観点からバイオエタノールのそのまま混合する方式ではなく、ETBEの形でガソリンに混合する方法にした。ガソリンに直接エタノールを混合した場合、HCやNOXの増加の恐れがあることや水分混入防止のための設備投資が必要なことなどの問題があり、環境上の問題が少なく水分混入による分離や腐食性の問題などが避けられるETBEによるバイオ燃料化を進めることにした

横浜ゴム工場にGTコージェネ オンサイトパワーがESCO
 横浜ゴムはタイヤ生産の主力工場である三重工場(伊勢市)で、今月から都市ガスを燃料とする1万4460kW(7230kW×2台)のガスタービンコージェネを稼働させた。昭和シェル石油子会社のオンサイトパワーがESCO方式で電気と熱を供給していく。NEDOが補助金を交付する「05年度エネルギー使用合理化事業者支援事業」の採択案件。ガスタービン発電には吸気冷却装置を、排ガスボイラーには追い焚き装置を採用し発電効率33%、総合効率85%を見込んでいる。同工場では燃料を重油から都市ガスに転換することで、コージェネ稼働後はCO2排出量で前年比22%の削減が図れるという。
 横浜ゴムは今年度策定した環境経営中長期計画の中で、生産部門のCO2排出量を2010年までに12%以上削減することを目標に掲げており、全工場でのエネルギー転換に向けた取り組みを進めている。すでに平塚製造所と三島工場でガスタービンコージェネを導入済みのほか、06年は新城工場(愛知県)でも、シーエナジーによるESCO方式で7千kW級のガスタービンコージェネを導入する予定 。

関西電力と岩谷が甲賀市で天然ガス事業
 
関西電力と岩谷産業は、滋賀県甲賀市で天然ガス供給事業を実施すると発表した。甲賀市で簡易ガス事業を行っている甲賀協同ガスと3社で共同して、甲賀協同ガスが一般ガス事業に移行するのに伴い、3社が共同して昨年設置した「甲賀エナジー」を通じて甲賀協同ガスへ天然ガスを卸供給するとともに工業用の大口ユーザーに対して天然ガスを直接供給する。
 甲賀エナジーが甲賀協同ガスの供給区域内にガス供給基地となるサテライト基地とガス導管を建設・保有し、岩谷産業が関西電力の堺LNGセンターからローリーで輸送するLNGをサテライト基地で気化し供給する。簡易ガス事業から一般ガス事業へ移行してガス供給インフラを整備し保有する新会社を設立し天然ガスの卸供給をするのは初めてのケースだという。3社が設立した甲賀エナジーは資本金1千万円で、岩谷が56%、関西電力が34%、甲賀協同ガスが10%を出資して昨年7月に設立した。07年1月から大口供給を、4月からは一般ガス事業の供給開始を予定している 。

マツダが自社工場でオンサイトエネルギー事業 三菱商事と
 三菱商事とマツダは共同で、マツダの本社工場と防府工場を対象に電力と熱エネルギーを供給する事業会社「MCNエネルギーサービス」を設立した。新会社は本社工場と防府工場の既設火力設備を引き継ぐとともに、新たに本社工場内に火力発電設備を増設し、マツダの両工場に電力と熱エネルギーを供給するほか余剰電力を電気事業者に販売する。新たに建設する設備を含めて12万7800kWの発電能力と1時間当たり530トンの蒸気を作る。従来使用していた重油焚きボイラーを廃止するなど、エネルギー利用効率を高め、08年4月から営業運転を開始する計画。資本金は1億円でマツダと三菱商事がそれぞれ50%ずつを出資する。
 三菱商事は、オンサイト発電事業を戦略的分野として位置づけ電力及び熱エネルギー調達のアウトソーシングを目的とする特定事業会社をユーザー毎に設立する形で事業展開を図っており、グループ会社であるダイヤモンドパワーの電力小売り事業と協調を図りながら、更なる事業拡大を目指す 。

ESCO大手の異業種との提携が活発化
 ESCO会社が一見、異業種と思える他社と業務提携を行い、提携先の全国的な営業ネットワーク網を使って事業を拡大していく動きが広がってきている。
 ESCO大手のファーストエスコは1月11日、通信・電子機器の販売・保守を手がける扶桑電通(東京都中央区、大平昭夫社長)と業務提携を行い、扶桑電通の全国44カ所の営業拠点を活用し、ESCO事業の拡大に努めていくと発表した。提携ではファーストエスコが契約主体として、ESCOの提案から施策までの実施を受け持つ。こうした提案メニューを基に、扶桑電通は自社の営業網を使ってESCO事業の受注活動を行い、受注後は施工、保守などを手がけていくというものだ。
 同様の動きは省電舎でも始まっている。同社は産業廃棄物処理のインターネット取引市場を運営するリサイクルワン(東京都渋谷区、木南陽介CEO)と先頃、業務提携を行い、この1月からリサイクルワンの保有する全国800社の顧客に対し、ESCO事業の提案活動を始めたところだ。
 省電舎の提携先となるリサイクルワンは、国内450を超す産業廃棄物処理業者の自社ネットワークを活用し、産廃排出企業と、処理業者を結びつけるインターネット取引市場の運営を核に、環境経営コンサルティング業務なども手がけている。両社のビジネススキームは異なっているように見えるが、マーケットが共通していることから提携に踏み切ったという。今後は省電舎の全国2800社の顧客に対し、環境経営コンサルなども行っていく考えだ。
 一方、今回ファーストエスコが提携した扶桑電通は全国各地に事業所を有する情報通信システムのトータルプロバイダーで、通信技術とコンピューター技術のノウハウを基にトータルソリューションサービスを提供している。
 今回の提携によって現在、ファーストエスコの主力ESCOメニューとなっているスーパーマーケット向けESCO「スーパーまるごと」を扶桑電通の全国営業網を使って拡大していく。さらに今後は電力小売りビジネスやリサイクル事業などでも関係の拡大を図っていくという 。

省エネ大賞、優良ESCO事業決まる ENEX2006で表彰
 省エネルギーセンターは1月16日、05年度「省エネ大賞」の受賞機器・システムを発表。東京ガス、日立空調システムのガス吸収冷温水機コージネレーションパッケージ「高効率EXガスエコパック」が省エネルギーセンター会長賞の一つに選ばれた。
 第16回目となる今回は、経済産業大臣賞に日立空調システムの店舗用パッケージ型エアコンインバータータイプ「HiインバータIVXてんかせ4方向ヒータレスシステム」が1件、資源エネルギー長官賞には三菱電機の家庭用ルームエアコン「霧ヶ峰ZWシリーズ」ほか1件、省エネルギーセンター会長賞には東京ガスと日立空調システムの高効率ガスエコパックのほか9件が選ばれた。
 省エネ大賞の表彰式は2月1日に東京・有明の東京ビッグサイトで行われる。受賞製品は「省エネ大賞受賞マーク」を表示、広告などに活用することができる。また受賞された機器・システムは東京ビッグサイトとインテックス大阪で開催するENEX2006で展示される。
 また、1月19日には第1回優良ESCO事業の金賞・銀賞などのESCO事業計10件を決めた。導入後1年以上の運転実績を持つ、省エネ性などに優れたESCO導入事例を表彰することにより、優良なESCO事業の一層の普及促進を目的に創設されたもので、受賞事例は同様にENEX2006で紹介される。受賞したESCO事業の実施場所と事業者は次の通り。【金賞】▼小松製作所小山工場=日立製作所【銀賞】▼住友軽金属工業名古屋製造所=ファーストエスコ【銅賞】▼名古屋銀行高針ビル=トーエネック【別賞】▼ダイエー新浦安店=山武▼読売新聞東京本社=日本ファシリティ・ソリューション▼神戸市立須磨海浜水族園=山武【入賞】▼大日本製薬総合研究所=ガスアンドパワーインベストメント▼千代田化工建設横浜本店ビル=UFJセントラルリース▼埼玉県総合リハビリテーションセンター=エネルギーアドバンス、荏原製作所、三機工業、三菱電機▼幸立化成工業本社工場=サンコーシヤ、UFJセントラルリース

住宅での分散型エネルギーで1月30日にシンポ開催
 都市再生研究所(東京都港区)は1月30日、東京・晴海の日本建築センターで「分散型エネルギー利用シンポジウム」を開催する。シンポジウムでは、分散型エネルギーを利用した「サスティナブル(持続可能)社会における都市型住宅のゆくえ」をテーマに、省エネルギーや防災などの観点から導入意識が高まっている分散型エネルギーを、いかに住宅や市街地へ普及・拡大させるかについて、大学教授らが講演を行う。
 また、サスティナブル社会を目指した住宅のあり方として、東京ガスや積水ハウスからパネリストを迎え、家庭用の燃料電池やガスエンジン給湯器、太陽光発電を導入した住宅、またマンションなど集合住宅へのコージェネ導入事例などを踏まえ、住宅への分散型エネルギー活用に向けた討論を行うパネルディスカッションも予定している。参加費は無料。問い合わせは同研究所事務局(TEL03―5468―8866) 。

新日石が家庭用燃料電池の設置先を募集
 新日本石油は1月20日から「06年度家庭用燃料電池設置先」の募集を開始した。
 LPG燃料の1kW機「ENEOS ECO LP−1」と、灯油燃料の「ENEOS ECOBOY」で、LP−1は寒冷地と沖縄を除く全国、ECOBOYは関東1都10県と北海道、東北、北陸地方の主要都市を募集対象エリアとする。いずれも一戸建て住宅(新築・既築を問わない)が対象で、3月31日まで募集する。募集件数は明らかにしていない。
 設置先に決まれば同社と「ENEOS ECO契約」を結び、メンテナンス料などとして年間6万円の契約料を3年間支払う一方、期間中、運転データなどを提供することになる。同社ホームページで受け付ける(http://www.eneos.co.jp)。
 家庭用燃料電池は05年度から各社が本格的に市場投入を始め、新日石だけでも計140台の設置が予定されている 。

その他の記事
・CO2削減、自主行動計画をフォローアップ
・産総研が低温作動のSOFCにメド
・ホソカワミクロンも低温作動のSOFC
・日本製紙、グループでバイオマス発電
・双日がリサイクル発電に参入
・FC EXPO 2006が開幕 27日まで
・11月の総需要電力
  etc.

シリーズ連載
・分散型エネルギーの最前線
・今を考える「企業の不祥事は何故起こるのか」
・建築計画・工事ニュース

コラム
・発電論評
・プリズム
・ちょっと一休み
・青空

自家発余剰電力の必要と効用 【発電論評】
 RPS法の見直しやエネルギー基本計画の次期目標の策定など、今年はエネルギー政策の見直し改定が目白押しだ。省エネ、省CO2社会の実現が目指される中で分散型エネルギーシステムの役割がどのように評価されるのか注目される。自然エネルギーやバイオマスなどの新エネルギーの活用やエネルギーを無駄なく複層的に活用できる小規模分散型のエネルギーシステムの効用については、最近すっかり理解が深まり、様々な分野で活用が進み始めていることは心強い傾向だ。
 最近、工場などでバイオマスや副生ガスなどを利用したガスコージェネレーションシステムを導入する事例が増えてきている。工場などの自家発の導入は、古くからあり、当たり前の姿だともいえるが、最近の自家発は、エネルギーサービスやESCO事業を利用したりする事例が増えていることが新しい傾向で、特にエネルギーサービス事業者が、工場内にオンサイトエネルギーシステムを導入して、熱や電気といったエネルギーを自家消費するとともに、余剰電力を積極的に発生させて、それを売電するという事例が増えてきているのだ。工場側とエネルギーサービス事業者が共同でオンサイトエネルギー事業として実施することも徐々に広がりつつある。
 こうした、余剰電力を売電するという事業形態は、電力自由化によって余剰電力を販売できるという市場整備が進められたことによって初めて可能になった。自由化によるメリットの一つといえるだろう。自由化以前の自家発は、余剰電力の販売先がないため、自家消費の範囲内で如何に効率のいい設備設計を行うかということに注意が払われていた。余剰電力の発生は無駄を多くすることにつながったのである。このため、自由化によって新たに市場参入をしようとした事業者は電源の確保に苦労することになった。電力会社以外の余剰電力を確保することは困難で、また、卸電力取引所など、自由化に伴って整備された電力流通の仕組みも活性化しないという状態が続いている。
 自家発ユーザーとオンサイトエネルギーサービス事業者が共同して「電源コージェネ」を導入して、余剰電力を市場に供給するという方法は、自家発のエネルギー利用効率を高めるとともに、電力を販売することで自家発コストの削減できるという2重の効用に加えて、PPSなどの電力事業者にとっても新たな電源確保先が拡大するという意味で3重の効用が期待できることになる。また、PPSが「共同発電方式」でオンサイト電源を建設すれば自社電源を確保できる有力な方法にもなる。今後の動向が注目される事例の一つだといえる 。